これからを担う子どもの将来が より明るいものになりますように

一般社団法人 ひまわり代表理事 石橋 栄子さん

今回のインタビュー

一般社団法人 ひまわり
代表理事 石橋 栄子さん

書家・ピアノ講師・絵画講師として教室を運営。16年前シングルマザーとなり、現在大学2年生の娘と二人三脚で奮闘中。筑紫野市立二日市中学校PTA会長、NPO法人ちくしっ子ネットワーク副理事を経験し、地域・子ども食堂「みんなの食堂ひまわり」を立ち上げた。SDGs17の目標の推進にも注力。自分らしく生きること、“何事も楽しまなきゃもったいない”と、常にモチベーションアップを心がけて邁進中。

筑紫野市内に4カ所、みんなが来れる居場所づくり

 夏休みも終わりの土曜日、nodocaのキッチンには、子どもたちの歓声があふれました。今日はこども食堂の日。絵本『いのちをいただく』の読み聞かせで、さまざまな物から命をもらって生きていることへの感謝と食物の大切さを学んだ後、自分でにぎったおにぎりや料理をいただきました。

 主催した一般社団法人ひまわりは、こども食堂やフードパントリーなどを通じて、厳しい状況の子どもや高齢者などの問題に取り組み、筑紫野市内4カ所で〝みんなが来れる居場所づくり〟を行っています。

 見えにくいと言われている〝子どもの貧困〟ですが、7人に1人が貧困状態にあるといわれています。

読み聞かせを真剣に聞き入る子どもたち。絵本『いのちをいただく』から命の尊さや命をいただくことへの感謝、食の大切さなどを学んだ

学童保育で目にした 子どもたちの現実

 娘が小学生のとき、NPO法人学童保育の副理事を務めた経験がきっかけでこの活動を始めました。

 夏休み期間はお弁当持参の学童保育なのにお弁当を持って来られない、身だしなみが衛生的でない子どもがいるのを目の当たりにし、問題の大きさに気づかされました。私はひとり親で子どもを育てていたのですが、恵まれた事に、地域の皆さん、特にご近所の年配の方々に助けていただきました。その体験から、少しでも手助けになればと2019年に活動をスタートさせ、翌年に法人化しましたが、実績も何もないために苦労して会場探しから始めました。1回に100人分をまかなう費用がとても大きかったですが、ありがたい事に、今では筑紫ガスさんをはじめさまざまな企業様や団体様などからご支援をいただき、ボランティアのみなさんにご協力をいただいています。

子どもたちが自分で生きる力を身につけるために

 活動の大きな最終目的…それは子どもたちが「自分で生きる力」を身につけること。例えばジャガイモやニンジンがなくても、冷蔵庫の中にある食材でカレーが作れるといったことを知ってほしいです。ですから、nodocaでは子どもたちに実際に調理体験をしてもらいます。自分で作ると、嫌いな食物も残さずに食べられます。子どもたちの発想も可能性も豊かで、周囲の環境でどんなにでも変わることができます。だからこそ、子どもの将来をより明るいものに…と切に願っています。

 みなさんには、食事でも、ボランティアでも気軽に参加してほしいです。子どもたちが今いる環境や地域の状況を知って理解していただければ、と願っています。

形もさまざまで個性あふれる子どものおにぎり。nodocaでの調理体験で、子どもたちの食への関心はより深まる

昼食を前に、はいチ〜ズ!自分で作った昼食を子どもたちは笑顔で完食した。「子どもたちのために、この活動をもっと広げたい」と、石橋さん

みんなの食堂ひまわり(※子どもも大人も無料)

毎月第1土曜日11:30〜14:00永岡会場
毎月第2土曜日11:30〜14:00岡田会場
毎月第3土曜日11:30〜14:00天拝坂会場
※11/16オープン予定
毎月第4土曜日11:30〜14:00京町会場
毎月第4土曜日09:30〜14:00nodoca
※食育、調理体験あり。
 小学生まで

高校生もいる活動を支えるボランティアの方々。毎回15人程度の参加者は、約100人の登録者の中からSNSを通じてすぐに決まる

〈 問い合わせ 〉
一般社団法人 ひまわり(みんなの食堂ひまわり事務局)
住/筑紫野市筑紫508-8A ☎/080-3184-6150